羽二重団子と漱石もなか

夏目漱石の『吾輩は猫である』や正岡子規の『道灌山』などに“芋坂の団子”として登場する羽二重団子さん。

東京には文豪が集った店がたくさんあって、学生時代、作品を読んでは一人で色々な店へ行くのが楽しみでした。私の母校がまだ巣鴨にあったころ、日暮里のこちらのお店へもよく寄っていました。名物の団子は餡と焼きの2種類ありますが、私はずっと焼き団子派です。もちろん餡もおいしいのですが、焼き団子の少し固めで歯応えのある食感が好きなのです。

その後、取材でお邪魔したのがたしか2010年頃。先代も同席してくださったことを懐かしくありがたく思い出します。今回十数年ぶりに改めて取材でお邪魔しました。本店は2019年にリニューアルしてシンボル的存在だったお庭はなくなりましたが、藤稲荷大明神は坪庭に鎮座。赤石と青石も坪庭の水辺に置かれています。

店内で食べるできたての団子は格別です。

今回ご主人にすすめられたのが、餡だんごを一滴のしずくに見立てた「しづくあん」を3粒はさんだ猫の形の最中「漱石もなか」。餡だんごに最中の皮のパリッとした食感と香ばしさが加わり美味しさ倍増です。

さんたつby散歩の達人の連載でお邪魔しました。

さんたつby散歩の達人【街の愛され和菓子店】文豪たちが愛した「芋坂の団子」。日暮里『羽二重団子』