13年ぶりに話を伺いに東向島『志゛満ん草餅(じまんくさもち)』へ。

東向島駅からも曳舟駅からも徒歩10分くらいの場所にある「志゛満ん草餅」さん。しっかりよもぎの香りがする草餅は、もち米ではなくうるち米の粉、上新粉を使っているので歯切れがいいのが特徴です。

以前取材でお邪魔したのは改装前の2009年。その後東日本大震災があり、よもぎの仕入れ先だった福島ではよもぎが採れなくなり、その他環境の変化もあり現在では主に北海道からよもぎを取り寄せているそうです。国産よもぎは今や貴重品です。

草餅は「あんなし」「あんいり」の2種類ありますが、昔からずっと6:4の割合であんなしが人気だそうです。あんなしは中心にくぼみが付けられていて、ここにしろみつを入れてきな粉を入れて食べます。よもぎの香りが真っ直ぐ伝わってくる上、甘党でなくても喜ばれるためでしょうか。

草餅のほかにも、もち米でつくる「草大福」、団子を粒餡で包む「さゝ餅」や「焼だんご」がありますが、早い時間に売り切れてしまいます。

同店の餅菓子の消費期限は当日中。唯一4~5日もつ「栗きんとんどら焼き」は甘さはあっさり。バターとえんどう豆の餡がよく合い、手土産にするといつも喜ばれます。

さんたつby散歩の達人の連載『街の愛され和菓子店』で書きました。

さんたつby散歩の達人草餅のくぼみは歴史を語る。東向島『志゛満ん草餅(じまんくさもち)』